毎日元気!体操と食事

転ばぬ先の杖!自宅でできる簡単バランス体操で安心な毎日を

Tags: 体操, 転倒予防, バランス, シニア, おうち時間

年齢を重ねるとともに、「最近、少しふらつくようになった」「転びそうで怖い」と感じることはございませんか。日々の家事や、ご家族の介護などで忙しい中、ご自身の体の変化に気づきつつも、なかなか対策にまで手が回らないというお声もよく聞かれます。

しかし、転倒は骨折などの大きな怪我につながることもあり、ご自身の健康を守る上で見過ごせない問題です。そこで今回は、自宅で手軽にできる「バランス体操」をご紹介いたします。少しの工夫で、毎日を安心してお過ごしいただけるよう、ぜひお役立てください。

なぜバランス能力が大切なのでしょうか?

私たちの体は、年齢とともに筋力が低下したり、視覚や平衡感覚が衰えたりすることで、バランスを保つ力が弱まっていく傾向があります。特に、足腰の筋力や体幹(体の中心部分)の筋肉が衰えると、ちょっとした段差や滑りやすい場所でつまずきやすくなり、転倒のリスクが高まります。

転倒は、単に「転んだ」だけでなく、骨折を招き、そのまま寝たきりにつながってしまう可能性もございます。そうならないためにも、日頃からバランス能力を意識し、高めておくことが大切なのです。

おうちでできる簡単バランス体操のすすめ

特別な道具や広いスペースは必要ありません。ご自宅で、ご自身のペースで安全に行える簡単な体操をご紹介します。

体操を行う上での大切なポイント

1. 片足立ちバランス体操

転倒予防の基本となる体操です。足腰の筋力と平衡感覚を養います。

  1. 椅子の背もたれや壁の近くに立ち、両手で軽く支えます。
  2. 片方の足をゆっくりと床から持ち上げ、無理のない高さで5秒から10秒キープします。
  3. ゆっくりと足を下ろし、反対の足も同様に行います。
  4. 左右それぞれ5回ずつを目安に繰り返します。

慣れてきたら: * 片方の手だけを支えにして行う。 * 両手は離して、いつでもつかまれるように準備しながら行う。 * キープする時間を少しずつ長くする(最大60秒まで)。

2. かかと上げ・つま先上げ体操

足首の柔軟性と、地面を踏みしめる力を養います。立っていても座っていてもできます。

立って行う場合: 1. 壁や椅子の近くに立ち、軽く支えます。 2. ゆっくりとかかとを上げ、つま先立ちになります。少しの間キープし、ゆっくりとかかとを下ろします。5~10回繰り返します。 3. 今度はゆっくりとつま先を上げ、かかと立ちになります。これも5~10回繰り返します。

座って行う場合: 1. 椅子に深く腰掛け、両足を床につけます。 2. かかとを軸につま先を上げ下げしたり、つま先を軸にかかとを上げ下げしたりします。左右交互でも両足一緒でも構いません。

3. 股関節をゆっくり回す体操(座ってでも可能)

股関節の柔軟性を高め、体の安定性を助けます。

  1. 椅子に座るか、壁に手をついて立ちます。
  2. 片方の足を少し持ち上げ、膝を軽く曲げた状態で、股関節からゆっくりと円を描くように回します。内回し、外回しそれぞれ5回ずつ行います。
  3. 反対の足も同様に行います。

ご夫婦や介護者の方と一緒に行うヒント

もしご家族が近くにいらっしゃる場合は、ぜひ声をかけて一緒に取り組んでみてください。

まとめ

転倒予防のバランス体操は、ほんの少しの時間を毎日続けることが大切です。今日ご紹介した体操は、ご自宅でいつでも手軽に取り組めるものばかりです。日々の暮らしの中に、これらの体操を取り入れていただくことで、足腰が安定し、行動範囲が広がり、より活動的で安心感のある毎日をお過ごしいただけるようになります。

無理なく楽しみながら、ご自身のペースで続けていきましょう。さあ、今日から「転ばぬ先の杖」として、バランス体操を始めてみませんか。